6/14 松原先生エスキス1

5月14日(土)松原弘典先生による第1回のエスキスを行いました。
初回の課題説明と同様に、せんだいメディアテークの3がつ11にちをわすれないためにセンターを利用させていただきました。北野様はじめ、ご協力頂きましたメディアテークの皆様には心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

当日の発表の様子はこちらから見ることができます。
http://www.ustream.tv/channel/recorder311
http://twitter.com/#!/recorder311



チーム/テーブル
・着目した点→イベント、プログラムの性質から、7階には専門的内容のイベントが多く、利用者が限定的である。
・提案→7階をサードプレイスとして位置づける。利用者とスタッフの距離を近づけるために、固定席ではなく、大きなテーブルで作られるオフィスランドスケープのあり方を考えていく。内壁を取り払うことで行為をmixし、共鳴させていく。
・講評→内向きである7階の現状を、より内向きにしたいのか外向きにしたいのか分かりにくいが、方向性としては良い。会議室が閉じている理由(音の問題など)を考える必要あり。大胆な思いつきで終わらせないために、素材や動線、収納など機能配置のスタディを行う。等・・・

チーム/すずめ食堂
・着目した点→10年のイベントの分析から、smtは文化の発信地として機能している。誰でも情報発信ができる今、施設利用の柔軟性が弱い。
・提案→オープンヤードとして歴史を継承しつつ、新しい団体を取り込んで行くための新しい運営モデルから導きだすリノベーション。空間としては、オフィス部分を2階に移し、利用者に7階の使い方を自由に考えてもらう。アメーバ壁の解消により、家具によって空間をつくり、干渉し合うことを目論む。
・講評→オフィスを減らすことにより中と外をつなげる際に、オフィスをゼロにすることはできないため、どこに配置するか。壁を壊すだけでなく、アメーバに変わる新しい形態の言い方。例えば、最低限必要な部分を箱にすれば、空間の図式として強くなる。元々持っていた建物の特徴を弱めるだけでは弱い、等・・・




チーム/ランナーズハイ
・着目した点→7階にあるたくさんのコミュニティが横断的に活動していない。(特にシアターをもっと開放的にしてはどうか。)
・提案→今までの10年を引き継ぎ、これからの10年、多くの人が交流し、より活動できる場にする。7階を海面、水面としてとらえ、海や島のようなデザインコンセプト。可動式のキッチンを重点的に設計し、日常的なコミュニケーションを活発にする。チューブによって囲まれた空間や、家具や人によって構成される空間などの可能性を探る。
・講評→コンセプトは良い。横断的なスペースをつくるためのキッチンについての提案であるが、キッチン以外についてはどうなのか。今までのsmtとどう違うのか具体的に提案を。二重の壁があるシアターを開けたりしても良い。横断的にするということへの踏み込んだ解釈が必要、等・・・





勝手ながら赤垣個人の感想を言わせていただきます。
利用者とスタッフを近づける、干渉的な活動、利用者同士のmix、横断的活動、・・・などなど、言葉は違えども各チームに似た考え方があると感じました。しかし異質な物同士を混ぜることによる、「効果」や「これまでと違う面白さ」は一体何なのかもっと聞かせて欲しいと感じました。そもそも、交流とはどのようなものなのか。空間や視線、家具の交流ならすでに達成されていたかと思います。私も7階のスタジオをよく利用していましたが、勉強をしている受験生とか、忙しそうに働いているスタッフ、限られた時間の中でミーティングをするアート団体などと、どうにかして交流する意味を考えたことはありませんでした。
唯一すずめ食堂だけは、「大イベントにかぶせてイベントを予約する面白さ」など、その干渉の仕方に具体的な部分があってよかったと思います。



最後に総評として松原先生からは、大きく2点が挙げられました。
�分析と設計との関連性。自分たちが必要だと思った要素を、具体的な空間として提案すること。アイディアからの脱却。
�実際の施工性を現実的に考えること。
の重要性を指摘されました。

また、チームが一体となった状態をプレゼンすることが大切であり、誰がどこを考えたのか分かってしまうプレゼンを超える努力が必要であるそうです。チーム同士の戦いというよりも、チーム内でのぶつかり合いを成果として見せて欲しいということです。

今後の予定と致しましては、21日に小野田先生のエスキスがあり(各チーム発表10分程度)、30日〜1日の間に松原先生によるネットチェックを行いたいと考えております。

最終講評まであと1ヶ月となりました。松原先生、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
本日はありがとうございました。

TA赤垣